タクシー業界の都市伝説から学ぶ

タクシー業界の都市伝説から学ぶ
こんにちは!オルセル齋藤です。
とあるタクシー会社の東京支店のお話です。

今となっては、特に都市部ではタクシーをアプリで呼ぶことが一般的になりましたが、
昔はタクシー会社に電話して配車してもらうのが一般的でした。
そして、タクシー会社の売上を上げるためには、配車の件数をいかに増やすかが重要な鍵となります。

アプリがなかった時代に、配車件数を増やすにはどのようにすれば良かったのでしょうか?

この情報のみで考えれば、
・居酒屋やスナック等に営業をかける
・大きな会社やテレビ局等に営業をかける
・広告費をかけて認知度を上げる
・タクシーの外側に電話番号を明記して、タクシー自体を広告代わりに使う
等のアイデアが浮かぶのではないかと思います。


でも、実際の答えは、

「タクシー運転手のシフトを変える」

だったそうです。

タクシー業界では「夜から深夜の時間帯がゴールデンタイムであって、その時間帯に運転手のシフトを集中させなければならない」という、60年以上信じられてきた「都市伝説」がありました。
しかし、配車データを分析してみると、実際には都心部で特に午前の早い時間帯に配車依頼の電話が集中していることがわかったのです。

にも関わらず、このタクシー会社のシフトは、朝の時間帯はほぼ全てのタクシーが休みになっており、全然稼働していなかったため、配車の受付を全て断るしかなかったのです。

よって、この問題の解決策は、「朝にタクシーのシフトを組む」だったのです。

もちろん、この解決策はこれまで長い間信じられてきたことを根本から覆す施策ですので、タクシーの運転手の方をはじめとして社内で相当な反発があったそうですが、結果として、東京支店の配車件数を大幅に増やすことに成功した、ということでした。

考えることは大変ですが、それをすることで、的外れのことに労力を浪費せずに済みます。
このタクシーの事例のように、社外に問題があると思っていたものが実は社内にあった、ということはいくらでもあります。

皆さんの「都市伝説」は何ですか?
ビジネスの考え方を学ぶことはとても大事だと思います。
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